読了

ようやく河口慧海さんの「チベット旅行記」を読了した。十数年前、一冊あたりの単価の高いことで有名(だと思う)な講談社文庫で1巻から3巻まで買って読んだのだが、何の拍子かそこで止まってしまった。昨年、ネクサス7を買って電子書籍を読み耽っているうちにふと、チベット旅行記を途中まで読んでいたことを思い出し、購入して読み続けてめでたく読破した次第である。

冒険記としては中々のものである、多少の誇張はあるにしても、明治末年にこうゆう旅行をしていた日本人がいたことは驚きなのである。文章の内容も盛りだくさんで精密、まあ、ちょっとだらけてしまう部分もあるが、それなりに読んでしまうのだ。

にしても、チベット人をあまり褒めていないし、むしろ貶している部分が多いと感じるのはワタクシだけだろうか。いや、この本はチベット旅行の記録であって、客観的にチベット人を記録したものなので、チベット人を貶しても良いのだけれど、当時の日本人はこれを読んでチベット人をどう思ったんだろうなあ。まあ、河口慧海さんは、ちょっと変人っぽい人だったのは確かかもしれない。そりゃね、あんな時代にチベットに行こうと思ったんだからねえ。

長編を読了し、さ、SFまっしぐら、で行きたいな。