やっぱり良かったと思う

昔は良かった、って本当か。てな本の紹介を新聞で読んだ。当時の記録とか統計とかを紹介しつつ、今よりも犯罪が多くモラルも低かった、ということらしい。まあ、元々、昔は良かった、なんてことは無いよ、大変な時代だったんだから、というスタンスで書かれた本だから仕方ないけど。
そもそも、「良かった」という定義がわからん。犯罪が少ない、ばい菌が少ない、自殺が少ない等々、それが「良いこと」なのかな。バブル時代に育った作者にとっては「良いこと」なのかも知れないが。

僕は自分の知らない時代、大正時代や戦前とかが良い時代だったとは思わない、だって、本でしか知らない世界だから良いも悪いも判断できない。
ただ、自分が育った昭和40年代は、大人の目では見ていないし単なるノスタルジーなのかも知れないけど、今よりは良い時代だったと思う。
夜はほぼ真っ暗で臭い汲み取りトイレ、食卓の上を飛び回る蝿、毎冬なっちゃう足指の霜焼け、携帯電話もインターネットも無い時代。
それでも当時の方が今よりも良い時代だったと思う。 それは統計上の数値では出てこないだろうけど、「将来への希望」「心の豊かさ・ゆとり」「人と人の思いやり」といったことだろうか。今、こういった感覚は飾り物になってしまったと思うのだが。

まあね~、結局ね〜、人によって「良い悪い」なんて相対的なもんだから一概には言えないけどね。あ~でも庶民が乗る夜行列車が無くなったのは寂しい、昔は良かったな~。夢とゆとりがあったわ。